ご挨拶


世紀末、ブームとともに登場した<アンティーク着物>…。

当時は、その色や柄に驚くヒトがほとんどでしたが、

この10年の間に、認知度があがり、多くの女性に知ってもらえるようになりました。

08年、日テレ「おせん」でヒロインを演じた蒼井優ちゃんが

身につけたのも<アンティーク着物>です。




鮮やかな色合い、大胆な柄行き、キュートで、ロマンチックで、妖しい色や柄!!!

いわゆる「着物」のイメージとはまったく違う魅力が<大正〜昭和初期の着物>にはあるのです。



ただ、アンティーク着物は普段着の印象が強いせいか、

好きなものを好きなように、自由にコーディネートすればいい、と思われている傾向もあります。


その一方で、「着物は約束事が多く面倒」、「補正でぎゅうぎゅう締めつけるから、息苦しい」…というイメージも

払拭されたわけではありません。決まりごとに縛られるのもつまらないし、自由に着ることはとても大切…。

ただの約束事がまるでルールのよう女性を縛っていたのも事実です。



でも、自由に着るために決まりごとを無視する、もしくは決まりごとに

目を向けないとすれば、もったいないと思います。

季節感、色の世界、小物使い・・・着物の決まりごとを知ったうえで

手に入れることができる広がりもあります。季語を用いて短歌をつくるように、

決まりごとを使って遊んでみるのも着物のひとつの楽しさです。

   


着るのに時間がかかる、脱げばいろいろな小物が散らかる・・・。私たちが着物を好きなのは

その非効率性にもあるはずです。一過性の流行として着物を取り入れるだけではなく、

長く着物を楽しんでほしいと思うから、

着物の様式美に目を向けながらも、自由に遊ぶ、

Ponia-ponは、ずっと、そんな着物生活のサポートを行っていきたいと思っています。






 Ponia-pon店主     大野らふ




****************

実はもう一つ…。私の妄想(?)についてもお話します。

Ponia-ponをオープンする前、私は「着物ぢゃ、着物ぢゃ。」という個人サイトを運営していました。

その頃から、いつも、どこかシミュレーションゲームをしているような気分でした。

そのゲームとは下記のとおりです…。


着物の国のお姫様がお城の中に幽閉されている。

大臣たちは「お城の中で無菌状態で暮らすことがお姫様の幸せ」と思っている。

でも、お姫様は小さな窓の外を眺め、外に出たいと願っている。

私は、お姫様をお城の贅沢な牢屋から助け出す騎士のような気分なのです。

つまり、大臣たちは既存の着物界の「常識」で、着物のお姫様に自由を与えない。

それがお姫様の幸せだとも思っているけど、もちろん、利権の問題もある。

「着物は窮屈」、「着物は知識が必要で難しい」…、そんな言葉を聞くたびに「着物が悪いんじゃなくて

『大臣』たちが悪い」、つまり無駄な常識が悪い、と思ってきました(笑)。 着物そのものは自由で、

余分な贅肉をつけているのは着物を取り囲む、その周囲の人々。

そんな人々からお姫様を助けてあげるのが私の役割。

……そんな妄想です。あっ、今、退きました?! 大丈夫、頭を打ったわけではありません(^^ゞ。



自分自身が、誰も着ていない時代に派手なアンティーク着物を着ていたのも

お客様に着物や帯を売るだけではなく、コーディネートにまでしつこく口を出すのも

どーも私なりの小さな闘い、ゲームだから。大臣たちにアンティーク着物もそんなに悪くない、

と思わせたいのか、世間を味方につけたいのか? できるだけ隙のないコーディネートを提供したいのです。

勝手ながら、これはアンティーク着物の地位向上のための極私的なゲームでもあるようです。

アンティーク着物をおしゃれに着た着物女子を量産することが

私のゲームには不可欠なのです。さて、今、ゲームはどこまでクリアしたか?

お姫様を助け出すにはまだまだ遠いけれど、いくつかのステージは攻略。

次なるステージに向かっています。気が向いたら、お付き合いください。